(3)バルフロンプライアブルホース(No.7046)

薬品のサンプリング用、ドラムやコンテナへの充填用として取り扱いが簡単で曲げ反力の小さい耐食性のある柔軟、屈曲性のホースとして使用されている。


(a) 種 類


(b) 特長

(イ)最小曲げ半径が小さい
通常のPTFEホースに比較して1/3~1/8位の半径で曲げても折れたり、つぶれたりしない
(許容範囲は内径1~3倍値)。
(ロ)屈曲抵抗が小さい
屈曲に要する力が、従来のフレキシブルホースに比べてきわめて小さいので、機器の接続や配管サポートが簡単ですむ。
(ハ)耐食性がきわめて優秀で流体を汚染しない
PTFEを材料としているので、耐薬品性、耐溶剤性は他の材料と比較にならぬほど優秀であり、ほとんどの薬品にも浸されない。また流体を汚染しないので、食品ライン等にも十分使用できる。
(ニ)流体の粘着がない
PTFEの特性の一つに非粘着性があることと、連続スパイラル状の波形溝があるので、いかなる流体もホース内に粘着することがほとんどない。
(ホ)老化、劣化がおこらない
PTFEの特性そのままで、他のプラスチック等に比べ、長期間の老化、劣化はまったくおこさない。


(c) 特性

(イ) 常温使用圧力と最小曲げ半径

<技・製>表2.1.7

(ロ) 耐熱特性
このホースの使用温度は原則として常温(20~30℃)とする。
高温使用の場合、次の図(図2.1.2)のごとく耐圧低下をきたすが、最高温度は100℃以下とすること。なお、80℃以上で使用の場合は山ピッチ、山高、全長において多少の変形がある。


<技・製> 図2.1.2 許容圧力


(d)用途

(イ)固定された配管部と移動機器との変位が、そのつど変形する場合の連結用。
(ロ)配管内で曲りが多く複雑なものを単純化したい場合。
(ハ)磁器、カーボン、ガラス管等機器的強度の低い配管の接続用。
(ニ)熱膨脹の大きい箇所の吸収用。
(ホ)タンク車タンクローリー等の吸排管用。
(ヘ)計量器のホースとか、薬液塗料等の小出し用。
(ト)管内に残液をのこすことをきらう場合。特に、飲料関係にて簡単に洗滌を要する場合。


(e)使用上の注意

(イ)プライスアブルホースはエキスパンションジョイントと異なり、伸縮用に使用すると構造上障害をおこすので避けること。
(ロ)常時の格納はできる限りストレート状にて保管すること。

   

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