(3)設計上の注意

(a)1カットまたは2カットする。


(b)ベアリング幅 W:6mm(最小)~15mm(最大)、長さ:軸径×1.5(最大)

(c)ベアリングと軸径(φd)のすき間

100℃以下:φd+(0.3~0.5)mm
150℃以下:φd+(0.6~0.8)mm
200℃以下:φd+(0.8~1.0)mm

(d)ベアリングの外径とスタフィングボックス内径(φD)の公差
軸径により公差は異なるが、ベアリングの外径公差は±0.1~±0.15にして、装入時に木ハンマーで軽くたたき込んでセットする。

(e)ベアリングの長さ方向のすき間(C1)および軸とハウジングのすき間(C2)

(f)PTFEの膨張係数について
軸受材の種類および使用する温度ランクで、それぞれ異なった値を持ち、しかも材質によっては加工方向に対し、縦横方向とも値が違う場合もあるので、設計にあたっては十分注意を要する。各種材質、温度ランクによる値については、Ⅳ材料を参照のこと。

(g)圧縮変形とクリープ
PTFEを軸受に使用するときは、負荷によるクリープ(変形)について配慮する必要がある。負荷による変形もクリープも、プラスチックのなかでは大きい方で、それは金属に似た傾向を示し、ともに温度が高くなれば変形、クリープは大きくなり、軸受にかかる負荷設定には、温度も重要な設計要因となる。

(h)取付方法


(4)用途
(a)潤滑油が製品を汚染すると困る。……紡機、食品加工機、製薬機械等
(b)給油する場所が近くに設けられない。……天井換気扇等
(c)ゴミ、ホコリの多い場所に使われる。……建設機械、農業機械等
(d)高温内で用いる。……乾燥機ファン等
(e)極低温で用いる。……冷凍機械等
(f)化学薬品、溶剤中で用いる。……ケミカルポンプ、溶剤量流計等
(g)高寿命の要求に対応できる。……自動車、OA機器等



   

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