(6)バルフロンジャケットガスケット(No.N7030、N7031、N7035

バルフロンジャケットガスケットはPTFE単体ガスケット(No.7010)の弾性と強度を向上させるため、用途によりノンアスジョイントシート、バルカホイル(膨張黒鉛)、 フェルトや波形金属板などを単独もしくは併用して、クッション材(中芯材)とし、接液部をPTFEにて被覆したガスケットである。

ノンアス製品(N7030、N7031、N7035)は、クッション材にノンアスジョイントシートを用いたガスケットである。
このガスケットは、中芯の構成により、NタイプとSタイプおよびHタイプがある。
Nタイプは一般用途に、SタイプはPTFEジャケットのフローを抑制するため中芯をさらに工夫し、高温・高圧用に適している。

またバルフロンジャケットガスケットは、3種類のジャケット形状がある。バルフロンジャケットガスケットは、主に酸、アルカリやハロゲン等の腐食性の強い流体や汚染をきらう食品、医薬などの管フランジ、塔、槽、各種機器等のガスケットとして使用する。


(a)種類および使用可能範囲

※注(1)No.N7031シリーズは、1箇所重ね接ぎ融着したPTFE外被を使用している。

【備 考】
特殊用途のバルフロンジャケットガスケットとして、モノマー用、耐放射線用、外径部接着等の製品も製作可能なので、別途相談のこと。

バルカーNo. 使用可能範囲 m、y値
温度 ℃ 圧力MPa m y  N/mm2
N7030(N) -100~150(1) 1.5 3.50 14.7
N7031(N) 4.00 19.6
N7035(N) 3.50 14.7
N7030(S) -100~200(1) 2.0 3.50 14.7
N7031(S) 4.00 19.6
N7035(S) 3.50 14.7
N7030(H) -100~260 3.0 3.50 14.7
N7031(H) 4.00 19.6
N7035(H) 3.50 14.7
※注(1)使用温度が120℃をこえる場合は均一に締め付け、配管応力がかからないようにする。
熱変動や圧力変動の頻度が多い場合や、メンテナンスが困難な場所には、ホワイトタイト(No.7590シリーズ)を推奨する。

【備 考】
m、y値は、JISB2206に定める、ふっ素樹脂被覆ガスケットと同じ。
温度と圧力は、それぞれ個別の使用限界を表している。上記の数値は、ガスケットの選定の目安として活用のこと。

   




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