(6)しゅう動抵抗算出方法

油圧シリンダ等、往復動アクチュエータについて、パッキンの抵抗を知ることは、実質的な出力を知るうえで重要となる。ここでは、各種パッキンの概略抵抗を求める考え方を示す。(参考)


パッキン抵抗算出式
F=μk・π・d・H・Pg・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①

ここで
F:パッキンしゅう動抵抗[N]
μ:摩擦係数
K:側圧係数
π:円周率
d:パッキンしゅう動部直径[mm]
H:パッキン高さ[mm]
Pg:内圧[MPa]


①式からパッキンの抵抗は、パッキン接触面積と荷重(圧力)および摩擦係数の積で求められることを示す。ここで側圧係数kは、パッキンに負荷されるスラスト方向の応力が、ラジアル方向(しゅう動部の応力として)に、どの程度の比率で変換されるかを示すもので、実測は困難である。
また摩擦係数μも、実機の作動状態から正確に把握することは困難であり、μkを一つの係数として、実績および経験から設定すると、次のようになる。

以上の算出方法で、パッキンしゅう動抵抗は求められるが、低圧領域ではパッキン自身の緊迫力で生じる抵抗を考慮しなければならない。この値は、各種パッキンによって異なるため、低圧使用の場合は、当社に問い合わせて頂く方が安全である。 この算出方法は、設計時、概略抵抗を求めることを前提に利用のこと。

各種パッキンのH(呼び高さで可)



   

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