(7)製品の保管

シール材は、エンドユーザーまたは販売店にて予備品や在庫品として常に保管されている。
保管方法に関しては、短期および長期にかかわらず、そのユーザーごとに社内規定など一定の約束事があるように見受けられる。
エラストマー製品は、シール材の内でも、保管状態に左右される製品で、特に注意する必要がある。
その理由としては、次のことが考えられる。 

 (イ) 空気中の酸素やオゾンによる酸化
 (ロ) 酸化作用を助長する温度、湿度、日光等の影響
 (ハ) 油類の接触による変質の誘発
 (ニ) 時間的な加速
 (ホ) その他

これらを防衛することで、エラストマー製品の老化現象を最小限にすべく、次の点に注意のこと。

①製品を変質させないこと
製品を空気中に放置せず、ポリエチレン袋または包装紙にて空気を遮断し、なるべく低温(37℃をこえない)、低湿度で、直接日光を避け、暗い場所に保管する。
②製品の原形を変形させないこと
製品を、倉庫や現場の壁の釘にかけたり、紐につるしたりすると、製品の原形を変形させることになるため、箱に入れて戸棚に保管する。
③チリやホコリ、油分等の付着をさせないこと
倉庫内でも、製品を裸のまま放置すると、微細なチリやホコリ、場合によっては、油類の付着等により変質が発生するため、ポリエチレン袋や包装紙にて元通りに包装する。
④格納施設を完備すること
一次包装されたものを、保管期間や製品によっては、さらに紙箱、木箱に装入して、そのまま直射日光を避け、低温、低湿度の格納施設にて保管する。

   

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