(b)Oリングの硬さ、圧力およびすき間の関係

Oリングのはみ出しは、バックアップリングを使用しない場合、Oリングの寿命に著しく影響する。
このOリング溝部からのはみ出し現象は、特にすき間に関係があり、その他流体の圧力、ゴム材質の硬さ等に基因する。
JIS B 2406-1991(Oリング取付溝部の形状・寸法)によれば、次のように規定している。

(イ)運動用および固定用(円筒面)の溝部のすき間
使用状態において、すき間(2g)が表1.2.2の値以下の場合はバックアップリングを使用しなくてもよいが、表1.2.2の値をこえる場合はバックアップリングを併用する。


注(1)スプリング硬さは、JIS K 6301の5.2.2のA形(JIS A)による。

参考:B 2406-1991解説引用

すき間

・Oリングの溝部からのはみ出しは、特にすき間(2g)に関係があり、その他流体の圧力、ゴム材料の硬さによって影響があるので、それらのすき間の限界を表したものが表1.2.2である。
・Oリングの溝部からのはみ出しすき間の限界値を、本体の表1.2.2のように決めたのは実験的な値である。この数値は、現在まで我が国で参考値として実際に支障なく使用されているものである。
・表1.2.2の圧力範囲は、ISO 3322で使用されている油圧関係の圧力段階にしたがって出したが、その他の圧力に対応する実際のすき間の限界値の詳細については、解説図(図1.2.16)に示すので、これを参考にして算出すればよい。

備 考

 1.試験条件
①バックアップリングは使用していない。
②流体圧力によるシリンダの膨らみは、ゼロとする。
③ゼロから図示圧力まで150回/分のサイクルで10万回後の結果である。
2.液体圧力によるシリンダの膨らみが予想される場合には、図の値の75%以下のすき間にしなければならない。



   

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