PVRC新ガスケット係数(参考)
ガスケットの締付係数m,yについては、種々の問題が提起されており、これにこたえるべくASMEはその下部機関であるPVRC(Pressure Vessel Research Council)に対し、新ガスケット係数の検討を指示し、次のような新係数が提案されるに至った。
(イ)新ガスケット係数
①タイトネスパラメータ
[P;MPaの場合]
[P;psi の場合]
ここに
Tp :タイトネスパラメータ
P :内圧(MPa){psi}
P* :大気圧(0.1013MPa{14.69psi})
Lrm :ガスケット外径単位長さあたりの質量漏洩量(mg/s)
Lrm*:150mm{ 5⅞in }外径のガスケットにおける1mg/sの想定漏洩量
Tc :タイトネスファクタで、表1.1.7による
<技・製>表1.1.7 タイトネスファクタ Tc
Tightness Class TN |
Category | Unit MassLeak Rate Lrm |
Tightness Class Factor Tc |
|
T1 T2 T3 |
Economy Standard Tight |
1/5 mg/s・mm 1/500 1/50000 |
0.1 1 10 |
|
②新ガスケット係数
新ガスケット係数は以下による。図1.1.12参照。
Gb :PartAのTp=1におけるガスケット応力(MPa){psi}
a :PartAの勾配
Gs :PartBが収束するTp=1におけるガスケット応力(MPa){psi}
(ロ)設計ボルト荷重の算出
①タイトネスパラメータの設定
TPmin=18.02TcPd [P;MPaの場合]
{TPmin=0.1243TcPd} [P;psiの場合]
ここに
TPmin :運転時に必要な最低限の締付状態を示すタイトネスパラメータ
Pd :設計圧力(MPa){psi}
ここに
TPa:初期締付状態を示すタイトネスパラメータ
Sa :常温時の許容ボルト応力(MPa){psi }
Sb :設計温度下の許容ボルト応力(MPa){psi }
②初期締付応力
ここに
SA :初期ガスケット応力(MPa){psi }
S ya :初期締付応力(MPa){psi }
Ae :締付効率で、表1.1.8による
<技・製>表1.1.8 締付効率 Ae
Assembly Efficiency Ae |
Method of Joint Assembly |
0.75 0.85 0.95 1.00 |
manual bolt up single torque multi(3 or more)hydraulic tensioners ultrasonic extensometer |
③運転時の最少ガスケット応力
ここに
Sm1:運転時の最少ガスケット応力(MPa){psi}
Tr :タイトネスパラメータの比
④装着時のガスケット応力
ここに
S m2:装着時のガスケット応力(MPa){psi}
Ai :内圧の作用断面積(m2){in2}
Ag :ガスケット接触断面積(m2){in2}
G :しみ込み径(m){in}
N :ガスケット幅(m{in}
Go :ガスケット接触外径(m){in}
⑤最少ボルト荷重
ここに
Wmo :最少ボルト荷重(N){1bf }
Hp :シールに必要なガスケット応力(MPa){psi}
H :設計圧力における内圧力(MPa){psi}
S mo :設計ガスケット応力(MPa){psi}
Mo :ガスケット係数
⑥設計ボルト荷重
ここに
W :設計ボルト荷重(N){1bf }
Ab :実ボルト断面積(m2){in2}
Am :計算上の所要ボルト断面積(m2){in2}