1.2.6 ニューラバフロン

ゴムを用いたシールは摩擦係数が大きく、装着作業に支障が出たり、メンテナンスの際、 相手材に固着することが多い。ニューラバフロンは非粘着・低摩擦性を付与したゴムシールである。ゴム製品同士の固着によるパーツフィーダー停止の防止、継手用Oリングにおける脱着時の抵抗低減、シール自体の装着性の改善、装着時のグリース
塗布を省く等、省力化に寄与している。
ニューラバフロンは単なるコーティングとは異なり、反応性処理であるため、処理層はゴム表面との密着性がすぐれている。ニトリルゴムやふっ素ゴムをはじめとする、ほとんどのゴムに処理が可能である。ニューラバフロンは固定シールへの適用を主眼に開発した製品である。動的シールではゴム表面形成された薄膜の摩耗により効力を
失う。しかし初期しゅう動性能の安定化等、新たな用途や条件に適用できる可能性を秘めている。

(イ)特 長
ニューラバフロンは表面被膜の密着性がすぐれ、ゴムシールとしての特性を損なうことなく表面に低摩擦、非粘着の性質が付与されているため、装着時のグリースや油の塗布を必要としない。静的シール用(ガスケット)に適している。

(ロ)用 途
①ゴム部品装着時の抵抗の低減
②部品供給ラインでの部品同士の固着防止
③グリースや油による汚染防止
④機器シール部へのゴム製品の固着防止


備考 ニューラバフロンは、ふっ素系の表面改質ではない。



   

戻る