5. 潤滑・しゅう動製品 5.1 ふっ素樹脂すべり材

5.1.1 バルフロンテープライナー(No.7980)

(1)特長

  • テープライナーの厚さが薄いため、熱放散にすぐれ、高いPV値で使える。
  • テープライナーの厚さが薄いため、圧縮荷重による変形量が小さい。
  • 軸受の交換時には、テープライナーを取り替えるだけなのでコスト・ダウンができる。


    (2)寸法
    バルフロンテープライナーの厚さと呼び幅の関係は、表5.1.1の通りである。また、表5.1.2に示す通り、軸径によって厚さがかわるが、使用範囲の広い20~30φmmのものに対しては、表5.1.1の標準寸法のものを用意している。また、同一寸法を多量に使用する場合には、図5.1.1のようにあらかじめ金属スリーブに装着したものを製作する。

    (3)使用方法
    (イ)バルフロンテープライナーの使用方法には、スリーブインサート(図5.1.2)と、シャフトインサート(図5.1.3)とがある。スリーブインサートはシャフトインサートに比べ、比較的使用方法が簡単である。

    (ロ)バルフロンテープライナーは、図5.1.4のように切断して使用するが、テープの長さは上図5.1.2、5.1.3のSの通り、すき間を0.3~1.0mmとり、幅は標準寸法表に示すように0.5mm狭くして、作動時のテープの熱膨張を吸収させる。

    <技・製> 図5.1.4 バルフロンテープライナーの切断方法図

    <技・製> 図5.1.5 溝寸法および表面仕上げ程度

    <技・製> 表5.1.3 軸との嵌合

    (ハ)バルフロンテープライナーの相手金属

    バルフロンテープライナーの相手金属は鋼を通常とするが、クローム鍍金はテープライナーの摩耗を促進するので避けることが望ましい。

    (4)用 途
    バルフロンテープライナーは、無潤滑軸受または液中軸受として有効な機能を発揮し、各種化学薬品や油、溶剤に対しても-260~260℃の広い温度範囲で使用できる。



       

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