トライパック
コイルスプリングを弾性要素とし、これをアルミニウムなどの薄い金属板で被覆した金属Cリングです。弾力性があり復元量も大きく、低い締付力でシールができるので、ゴムのOリングが使用できない温度の高い超高真空分野や極低温ならびに高圧の分野でも使用されます。
- バルカー製品番号
- 3645
- 製品名
- トライパック
- 特長1
- コイルスプリングを弾性要素とし、これをアルミニウムなどの薄い金属板で被覆した金属Cリングです。
- 特長2
- 弾力性があり復元量も大きく、低い締付力でシールができるので、ゴムのOリングが使用できない温度の高い超高真空分野や極低温ならびに高圧の分野でも使用されます。
- 不適な流体
- 種類
- 備考
- 用途
- 半導体関連、原子力関係、電子工業、レーザー装置、継手、バルブ、および射出成形機などに使用されています。
■ 使用可能範囲
温度(℃) |
圧力(MPa) |
-270〜250 |
超高真空〜7 |
温度と圧力は、それぞれ個別の使用限界を表しています。
注(1) 温度範囲はアルミニウムの場合であり、構成材料により異なります。
■ 製作範囲
断面径(mm) |
内径(mm) |
3.8 |
25〜1500 |
5.6 |
150〜2000 |
注(1) 断面径1.7、2.6、8.0、10.0などの寸法も製作します
■ 設計資料
断面径(mm) |
内径(mm) |
溝深さ(mm) |
必要締付力(N/mm) |
アルミニウム |
銀・銅 |
ニッケル・タンタル |
ステンレス・チタン |
1.7 |
5〜50 |
1.4 |
200 |
220 |
250 |
290 |
2.6 |
10〜100 |
2.1 |
220 |
250 |
340 |
400 |
3.8 |
25〜1500 |
3.0 |
250 |
310 |
490 |
590 |
5.6 |
150〜2000 |
4.5 |
320 |
390 |
640 |
780 |
8.0 |
175以上 |
7.0 |
340 |
490 |
- |
- |
10.0 |
175以上 |
9.0 |
390 |
590 |
- |
- |
フランジ表面粗さ(Ra) |
0.8 |
0.4 |
0.2 |
0.2 |
■ トライパックの圧縮復元特性(No.3645)
■ 構成材料
■ 構成材料 ■
構 成 |
材 料 |
使用頻度 |
要 素 |
外 被 |
アルミニウム(A1050P) |
◎ |
シール |
ニッケル(NLCP、NNCP) |
◎ |
銀 |
○ |
ステンレス鋼(SUS304L、SUS316L) |
○ |
タンタル(TaP) |
○ |
銅(C1100P) |
△ |
内 被 |
ステンレス鋼(SUS304、SUS316) |
◎ |
応力分散 |
インコネル(Inco.600) |
◎ |
コイルスプリング |
ステンレス鋼(SUS304-WPB) |
◎ |
弾 性 |
(Inco.X750)インコネル |
◎ |
◎:特によく使用されるもの ○:時々使用されるもの △:あまり使用されないもの |
■ ご注文に際して
■ FAQ
Q. シートガスケットなどで締め付け隙間で管理をしたいのですが、どのようにすればいいでしょうか?
A. 隙間による管理は誤差が生じ易く正確な面圧が得られません。片締めの対策には有効ですので、トルク管理と併用してご活用ください。
Q. JPI、ASME/ANSI規格フランジのガスケット寸法の違いについて教えてください
A. JPIは基本的にはASME/ANSIからの引用ですので、元数値のミリ換算時の丸め誤差で多少寸法が異なることはあります。実使用上は、どちらの寸法でも同等のガスケット機能を果たすと認識します。
Q. プラント運転中は問題なくても、停止、再運転時に漏れが発生することがあるのはなぜですか?
A. 温度変化によりフランジ、ボルト、配管などの伸び縮みが起こります。その結果、温度低下時(再運転初期の低温時を含む)にはガスケット部分に締付力低下の傾向が多く見られ、緩みによる漏れとなります。よって一般的には、初回熱付加後の再運転前に増し締め(締めなおし)をしていただくようお勧めしています。
Q. 漏れ発生時の増し締めは有効ですか?
A. 有効です。漏れ時の増し締めは内圧を抜いてから増し締めを実施していただくようお願いいたします。ただし、ジョイントシートの場合では温度による硬化があり破損する可能性があるなど、製品別に注意すべき点もございます。
Q. どのガスケットを選定すれば良いのかわからないので、選定してもらえないですか?
A. ご使用条件と併せてお問合せいただければ、当社技術担当が選定し、適切な製品を推奨させていただきます。
■ バルカーハンドブック技術編
■ バルカーハンドブック寸法編