ジョイントシートガスケット

ジョイントシートは有機および無機質の繊維にゴムバインダーと少量の充填材を混和し圧延加硫したシート状ガスケット材です。

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バルカー製品番号
6500AC
製品名
防食タイプノンアスジョイントシート
特長1
可溶性塩素を低減したジョイントシートで、ステンレス鋼フランジで水・水溶液をお使いの際に腐食抑制効果があります。
特長2
表面処理によりフランジへの固着が低減されています。

適用流体
水、海水、熱水、水蒸気、原油、アルコール、動植物油、熱媒油、一般溶剤、弱酸、弱アルカリ、空気、窒素ガス、不活性ガス、排ガス、など
不適な流体
強酸、強アルカリ、各種溶剤、可燃性・支燃性・毒性ガスなど
用途
各種産業の防食性を必要とするステンレス配管フランジ、弁ボンネット、各種機器接合部
主成分
NBR、アラミド繊維、ロックウール、無機充填材
色調/印刷
ブルー/オレンジ

■ 使用可能範囲

温度(℃) 圧力(MPa)水系 圧力(MPa)油系 圧力(MPa)ガス
-50〜183 3.0 3.0 1.0

100℃を超える使用条件では「流体別使用可能範囲」の注意事項をご参照ください。

油ガス、溶剤および腐食性流体は別途ご相談ください。

備考: 温度と圧力区分は、それぞれ個別の使用限界を示しています。

■ 製作寸法

厚さ(mm) 大きさ(mm)
0.5 、0.8 、1.0
1.5 、2.0 、3.0
1270×1270
1270×3810
2540×3810

■ 設計基準

厚さ(mm) ガスケット係数”m” 最小設計締付圧力"y"
(N/mm2
推奨締付面圧
(MPa)液体
推奨締付面圧
(MPa)ガス
1.0 3.50 44.8 25.5 40.0
1.5 2.75 25.5 25.5 40.0
3.0 2.00 11.0 25.5 40.0

推奨締付面圧は流体圧力は考慮せず、一般的な条件で必要な締付面圧であり、ガスケットの接触面積についての面圧です。

■ 流体別使用可能範囲

流体別使用可能範囲

■ ジョイントシートの圧縮復元特性

(試料寸法:JIS 10K 25A t=1.5mm)

ジョイントシートの圧縮復元特性

■ 物性値比較

■ 物質性比較 ■

項 目 高機能シート ジョイントシート
No.UF300 No.GF300 No.SF300 No.MF300 No.6500 No.6502 No.6503
厚さ (mm) 1.5 3.0 1.5 3.0 1.5 3.0 1.5 3.0 1.5 3.0 1.5 3.0 1.5 3.0
常態試験
引張強さ(横方向)    (MPa) 12.0 14.6 12.4 10.9 16 15.8 12 14.1 17 15.3 13.1 12.5 19.2 18.1
圧縮率(34.3MPa)   (%) 4 4 5 4 5 6 5 4 10 10 9 10 9 6
復元率(34.3MPa)   (%) 49.0 46 53 54 42 50 32 36 57 55 67 64 60 61
柔軟性(縦方向)    (kg/m3)  <2 <2 <2 <2 <2 <2 <2 <2 9 9 11 12 10 10
密度             2576.0 2557 2315 2262 2319 2280 2910 2839 1810 1813 1761 1759 1803 1857
耐油〈 IRM903油150℃×5h 〉
引張強さ減少率  (%) 0.6 0.2 1.0 7.6 3.8 5.1 1.5 5.9 16.7 6.3 9.2 9.6 13.0 0.0
厚さ増加率 (%) 0.0 0.0 0.2 0.1 0.0 0.0 0.2 0.2 2.2 1.2 1.3 1.0 2.1 0.6
重量増加率  (%) 0.4 0.2 0.5 0.6 0.5 0.7 1.1 1.4 3.9 3.2 4.4 3.0 4.2 1.7
耐燃料油〈 JIS燃料油 B RT×5h 〉
厚さ増加率  (%) 0.0 0.3 0.4 0.3 0.4 0.1 0.2 0.5 5.6 2.8 4.3 2.6 5.4 2.3
重量増加率 (%) 1.0 1.2 0.9 1.2 0.9 1.3 0.9 1.8 5.6 4.0 6.7 6.0 7.0 3.2
応力緩和率〈 JIS R 3453締付面圧20.6MPa 〉
100℃×22h 20.3 44.5 16.2 37.0 16.1 42.7 16.9 30.2 27.5 47.0 23.5 37.8 27.3 45.0
200℃×22h 44.7 71.9 35.3 65.8 40.5 68.8 35.8 55.0 52.0 78.8 41.1 65.5 43.6 60.5
シール性〈 JIS 10K50A, 内圧 He 1.0MPa, 締付面圧 25.5MPa, 厚さ 1.5mm 〉
ペースト無し (Pa・m3/s) 1.7×10-4以下 1.7×10-4以下 1.7×10-4以下 1.7×10-4以下 1.4×10-3 1.9×10-4 1.2×10-3
(atm・㏄/min. ) 0.1以下 0.1以下 0.1以下 0.1以下 0.83 0.11 0.74
ペースト有り (Pa・m3/s) - - - - 1.7×10-4以下 1.7×10-4以下 1.7×10-4以下
(atm・㏄/min. ) - - - - 0.1以下 0.1以下 0.1以下

注(1)柔軟性はJIS R 3453 6.2.5に準じています。高機能シートの「高温硬化性能比較」をご参照ください。
備考 物性値はすべて測定値例であり、規格値ではありません。

■ 設計および使用時の注意事項

下記は、シートガスケットを正しくお使いいただくために設計や保管、装着時にそれぞれ注意すべき事項を要約したものです。
なお、ゴムを使用したジョイントシートガスケットは、100℃以上で使用すると硬化して割れることがあります。

▼ 設計時に注意すべき事項
1.ガスケットに十分な締付面圧が与えられるだけのボルト本数と太さ、ならびにガスケット寸法を決定し、均一な締付面圧の分布
になるようなフランジ構造とボルト配分を考えてください。
2.フランジの表面仕上げは6.3Ra(参考:25s)程度としてください。過剰に平滑な仕上げがなされた場合、ガスケットに滑りが生じ、圧壊の原因となります。
3.内圧負荷時にフランジがローテーションの起こりにくい構造と材料、寸法としてください。
4.継手部に無理な熱応力や繰返し曲げ応力のかかる設計は避けてください。
5.フランジ部にドレンやスケールなどのたまらないような配管設計にしてください。
6.継手部に振動が伝わらないように配慮してください。

▼ 装着に先立ち注意すべき事項
1.フランジと配管との直角度を高めておいてください。
2.相対するフランジの軸差を是正しておいてください。
3.フランジの変形の有無を調べておいてください。
4.既設装置や配管の継手部でガスケットのみを交換するときは接合面をきれいに掃除し、傷の有無を調べ、もしあれば補修しておいてください。
5.フランジ面の錆を落とし、凹部を補修しておいてください。
6.装着までの保管時や装着作業時にガスケットを傷めないように注意してください。

▼ 装着時に注意すべき事項
1.ガスシールの場合は下記「浸透漏洩防止対策」を参照してください。
2.ガスケットとフランジの間に異物をかみこまないよう清浄な作業現場で装着を行ってください。
3.フランジボルトは、それぞれを4~5回に分けて徐々に強く締めていき最後に全体が均等になるように締付けてください。
4.締付け時には過剰締付けによる圧壊にご注意ください。
5.特に150Lb1B以下の小径、ガスケット幅がせまい場合は、ガスケット面圧が過大になりやすいのでご注意ください。
6.ロードアップまたは再スタートの場合には、ボルトのゆるみが無いかご確認ください。
7.一度漏洩したガスケットをそのまま増締めしても漏れが止まらないときは新しいガスケットと交換してください。
8.ジョイントシートを100℃を超える環境下でのご使用では、素材の硬化が進む場合もあり、ご注意頂く必要がございます。流体別使用可能範囲の注意事項をご参照頂き、高温履歴後の増締めが不要となるよう、初期締付管理を充分に実施くださいますようお願いします。また増締めを実施する場合は、素材の硬化が顕著ではない加熱運転開始の24時間以内に実施頂くようにお願い致します。

▼ 保管時に注意すべき事項
1.直射日光や新鮮な空気、オゾンにさらされないように冷暗所に保管してください。
2.保管箇所は高温や多湿、腐食環境を避け、ほこりのない清浄な場所を選定してください。
3.ガスケットを釘などに引っかけて吊るすと、破損、永久変形の原因となるため、なるべく缶に入れるかポリエチレン袋に包んで紙箱にしまってください。
4.大寸法のガスケットは丸めずに大きめの平板にはさみ水平においてください。

■ 浸透漏洩防止対策

ジョイントシートガスケットは浸透漏洩が起こるため、ガスシールの場合は以下の項目をお守りください。

1.ガスケット内径側の切り口にガスケットペーストを塗布してください。ガスケットペーストをフランジに接触するガスケット面に塗布した場合は圧壊しやすくなるため、締付けに注意すると共に、ペーストはできるだけ薄く塗布するようにしてください。
2.締付面圧を40MPa程度としてください。締付面圧確保のため、全面ガスケットではなく、リングガスケットを使用してください。
3.できるだけガスケットは厚さの薄いもの(1.5mm以下)を使用してください。

■ FAQ

Q. ジョイントシートガスケットの締め付けトルクの試算方法を教えてください

A. カタログ記載の「推奨締付面圧」を用いて下記の計算式にて求めます。

Q. ジョイントシートガスケットは「可燃性ガス」で使用できますか?

A. ジョイントシートは有機繊維、無機繊維、充填剤、ゴム等、様々な材料を混合しシート状に加工した製品ですので、構造上ガスケット内に微小な空隙があります。このため分子量が小さい気体など透過しやすい流体の場合、比較的漏れが生じやすくなります。したがって可燃性ガスなど微少な漏れも嫌われるような場合を想定して使用不可とさせていただいております。

Q. 全面形ガスケットを使用する際の注意事項はありますか?

A. 全面形ガスケットは接触面積が広く、FF座フランジなどでは十分な締め付けが出来ない場合があります。このため通常リングガスケットをお勧めしますが、ガスケット座がRFであるなど十分な締め付けが可能であれば使用可能です。

Q. シートガスケットなどで締め付け隙間で管理をしたいのですが、どのようにすればいいでしょうか?

A. 隙間による管理は誤差が生じ易く正確な面圧が得られません。片締めの対策には有効ですので、トルク管理と併用してご活用ください。

Q. JPI、ASME/ANSI規格フランジのガスケット寸法の違いについて教えてください

A. JPIは基本的にはASME/ANSIからの引用ですので、元数値のミリ換算時の丸め誤差で多少寸法が異なることはあります。実使用上は、どちらの寸法でも同等のガスケット機能を果たすと認識します。

Q. プラント運転中は問題なくても、停止、再運転時に漏れが発生することがあるのはなぜですか?

A. 温度変化によりフランジ、ボルト、配管などの伸び縮みが起こります。その結果、温度低下時(再運転初期の低温時を含む)にはガスケット部分に締付力低下の傾向が多く見られ、緩みによる漏れとなります。よって一般的には、初回熱付加後の再運転前に増し締め(締めなおし)をしていただくようお勧めしています。

Q. 漏れ発生時の増し締めは有効ですか?

A. 有効です。漏れ時の増し締めは内圧を抜いてから増し締めを実施していただくようお願いいたします。ただし、ジョイントシートの場合では温度による硬化があり破損する可能性があるなど、製品別に注意すべき点もございます。

Q. どのガスケットを選定すれば良いのかわからないので、選定してもらえないですか?

A. ご使用条件と併せてお問合せいただければ、当社技術担当が選定し、適切な製品を推奨させていただきます。

■ バルカーハンドブック技術編

■ バルカーハンドブック寸法編


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